クレジットカードの支払いを滞納し続けるとブラックリストに記録され、最悪「財産差し押さえ」となる場合もあるので非常に危険です。
では、一体何日滞納するとブラックリストに記録されるのか?
本記事では、クレジットカードの滞納について詳しく解説していきたいと思います。また、滞納した際の対処法も合わせてご参考ください。
目次
どこから滞納と判断されるのか?
一律にどのクレジットカード会社でも、本来の引き落とし日に支払いがなかった場合は引き落とし日の「翌日から」滞納と判断されます。
また、カード会社によっては、再引き落としの制度を設けている場合もありますが、この段階で支払ったとしても本来の引き落とし日に支払いがなければ、カード会社独自のデータベースに履歴が残ってしまいます。
何日滞納するとブラックリスト入りする?(期間別のリスク)
クレジットカードの支払いを滞納し、放置しすぎると「ブラックリスト入り」してしまいます。
では、何日滞納するとブラックリスト入りするのか?
ここでは期間別に、生じるリスクを見ていきましょう。
滞納した期間 | リスク |
---|---|
1~3日 | 信用情報に記録される可能性は低い |
1週間~10日 | ハガキ(電話)による督促がある |
2週間~2ヶ月 | 信用情報に傷がつきはじめる |
1~2ヶ月 | カードを強制解約される可能性が高い |
2~3ヶ月 | ブラックリスト入り(事故登録) |
3~6ヶ月 | 財産が強制的に差し押さえられる(給与、貯金、自宅など) |
さらに、滞納をすると「遅延損害金」を上乗せして請求されるので要注意です。
遅延損害金の計算式は「利用残高×遅延損害金料金(年利)÷365日×滞納日数」じゃ。
ちなみに金利の相場は20%程度になる(消費者金融の金利で15~18程度)
例えば、50万円利用し、30万円滞納している場合、1ヶ月あたりの遅延損害金は以下のようになります。
支払いが遅れるほど遅延損害金は膨れ上がっていくので、滞納した場合は速やかに支払った方がいいでしょう。
では、滞納して「1日~6ヶ月」までの期間別のリスクを具体的に見ていきましょう。
「1~3日」信用情報に記録される可能性は低い
カード会社は、1日でも滞納があれば「信用情報に滞納した記録」をするのが責務ですが、実際は数日程度なら記録される可能性は低いです。
数日程度の滞納に、いちいち信用情報に記録していたら膨大な仕事量になるからのー。事務作業量的な側面が大きいんじゃ。
絶対とは言い切れんが、数日程度なら影響はないじゃろう。
1~3日の滞納でも繰り返すと危険
先ほど、滞納が数日程度なら信用情報に記録される可能性は低いと書きましたが、数日程度でも繰り返していると悪質だと判断され記録されることもあります。
また、カード会社は、滞納した人が「過去何回滞納したのか?」がすべてデータで見れるようになっているので誤魔化せません。
「1週間~10日」ハガキ(電話)による督促がある
滞納して1週間~10日ほどの間にハガキ(電話がある場合もある)による督促があります。
そのハガキに記載されている期間内に支払えばギリギリセーフといったところでしょう。
大半のカード会社ではセーフじゃが、滞納に厳しいカード会社じゃと信用情報に記録をつけられる場合もあるぞ。
例えば、セゾンカードは、滞納に厳しいカード会社じゃから気をつけるんじゃ。
「2週間~1ヶ月」信用情報に傷がつきはじめる
信用情報のには「入金状況」という項目があり、滞納した場合は「Aマーク」が付けられます。
- 支払いが遅れた月は「Aマーク」が付く
- 滞納がなかった月は「$マーク」が付く
- 過去2年分の入金状況がわかる
もちろん多く付いていれば、それだけ影響は大きくなるじゃろうが、Aマークが付いている時期にもよるのー。
例えば、2年前に付いているのと1ヶ月前に付いているのとでは、直近で滞納していない前者の方がまだ印象は良いじゃろう。
「1~2ヶ月」カードを強制解約される可能性が高い
滞納して1ヶ月を過ぎると「Aマーク」は、ほぼ確実に付きます。
例えば、年会費無料のカードであっても、滞納に厳しいカード会社であれば、1ヶ月ほどで強制解約させられる場合もあります。
さらに、一度強制解約させられると「二度とそのカード会社のクレジットカードは復活しない」ので注意してください。(カード会社独自のブラックリストに記録されるため)
「2~3ヶ月」ブラックリスト入り
2~3ヶ月滞納すると、いよいよブラックリスト入りします。
具体的な滞納期限は以下のとおり。
信用情報機関 | 滞納期限 |
---|---|
CIC | 61日以上または3ヶ月以上の延滞をした場合 |
JICC | 3ヶ月以上の延滞をした場合 |
いや、よく勘違いされるが、正確には「滞納が61日以上」もしくは「滞納した月数が3ヶ月に入ったか」じゃ。
どちらからの条件に当てはまるとアウトっということじゃよ。
では、簡単にアウトになる例を挙げてみましょう。
3月31日が支払日で滞納した場合、5月31日に支払ってもアウトになります。
5月1日~5月31日=31日間
合計61日間
3ヶ月目には入っていませんが、合計で61日ですからアウトですね。
この場合「5月30日まで」となります。
具体的には2月が絡む場合です。
1月31日が支払い日で滞納した場合、4月1日までは61日以上のルール上セーフになりますが、3ヶ月目に入っているのでアウトということになります。
「3~6ヶ月」財産が強制的に差し押さえられる
この段階になると、クレジットカード会社から訴えられ裁判所から通知がきます。
従って支払い通知には「法的効力」があるので、必ず支払わないといけません。
それでも督促に応じず14日以上が経過すると、今度は「強制執行」の手続きに移ります。
強制執行の手続きに移る通知書面が届くと、いよいよ財産差し押さえ目前じゃ。
そして強制執行に至ってしまうと財産が強制的に差し押さえられるぞ。(給与、預金、家など)
また、この時点で既にブラックリストに記録されているため新たな借り入れはできず、一括で返済する手立てはありません。
ですから、強制執行に至る前に他の対処法を考えておきましょう。
支払いを滞納した場合の対処法
もし滞納してしまったら、強制執行の手続きに移る通知書面(滞納してから3ヶ月以内)が届きます。その前に、すぐ対策を講じないと大変なことになるので要注意。
そこで、支払いを滞納した場合の対処法として2つの方法を紹介しておきます。
- 引き落とし日前に「分割・リボ払い」に変更してもらう
- 弁護士(司法書士)に相談して債務整理をする
引き落とし日前に「分割・リボ払い」に変更してもらう
支払いを分割やリボ払いにすることで一回の返済額を減らすことができます。他にもボーナス一括払いでもOK。
クレジットカードは引き落とし日より前であれば、インターネットで簡単に手続きできるので一括払いが難しいと思ったら支払い方法を変更しましょう。
例えば、楽天カードなら毎月27日が引き落とし日じゃが、最長20日までなら変更できる。
所有しているカードや、口座登録状況によって異なるから確認しておくように。
支払いが難しい場合は、難しいと判断した段階で早めにその旨を報告しましょう。
弁護士(司法書士)に相談して債務整理をする
滞納により、遅延損害金を支払わないといけない場合、その損害金をカットできる方法が「債務整理」です。
債務整理の種類は以下の3つ。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
任意整理であれば、遅延損害金をカットできることがあります。また、自己破産なら完全に免除してもらうこともできます。
他にも、債務整理することで「督促電話や郵便を止められる」「一括請求を免れる」といったメリットもあります。
督促に悩まされるなら思い切って弁護士や司法書士に相談して債務整理したほうがいい。
注意点は、債務整理をするとブラックリストに5年~10年記録されることじゃ。
支払いを滞納すると生活が変わってしまう
クレジットカードの支払いを滞納すると生活への影響も出てきます。
では、どのような生活への影響があるのか?を見ておきましょう。
生活への影響が考えられるのは以下の4つ。
- 新規のカード契約がほぼ通らなくなる
- 家族に知られる可能性がある
- 新しい家(引っ越しなど)に入居できなくなる可能性がある
- 海外旅行への影響もある
新規のカード契約がほぼ通らなくなる
新規のカード以外にも各種ローン契約や、スマホの分割購入なども含まれますが、新規のカード契約においては、確実と言っていいほど通すことはできません。
各種ローン契約も、大手会社なら同じくほぼ通すことはできないでしょう。
※注意点は「滞納してから5年後」ではなく「完済から5年後」ですから、完済して初めて5年カウントが始まるというところ。
家族に知られる可能性がある
クレジットカードで滞納してもカード会社から家族(勤務先も含む)に連絡することはありません。
しかし、カード会社から郵便で督促が行われるため「家族に督促状を見られて知られる」という可能性はあります。
新しい家(引っ越しなど)に入居できなくなる可能性がある
クレジットカードを滞納し、ブラックリストに記録されることがあっても、基本的に入居審査に影響はありません。
しかし、賃貸契約する際に家賃を「クレジット支払い」や「信販会社を介しての支払い」する場合は、カード会社、信販会社が審査するため、ブラックリストに記録があると入居できなくなる可能性があります。
海外旅行への影響もある
滞納が原因で海外旅行へ行けなくなる・・・ということはありません。
しかし、海外旅行では便利過ぎるクレジットカードが利用停止されているため、現金を持ち歩かなければなりません。
クレジットカードが作れない期間は、治安の悪い国への旅行は控えた方がいいでしょう。
まとめ
クレジットカードの支払い滞納は、例え1~3日程度であっても、繰り返すと危険な状態になりますし、ブラックリスト入りしてしまうと生活にも影響が出てしまうので気をつけてください。
もし滞納してしまったら、すぐにカード会社に問い合わせし、滞納してしまった理由や、どのように返済していくかをしっかり伝えれば、分割、リボ払いへの変更期限が過ぎていても認められる場合があるので、まずは相談してみましょう。