一部のお店では稀に「カード払いなら〇%の手数料がかかりますよ」と言われることがあります。そこで疑問に思うことが
「それってこっちが負担するもの?」
「上乗せされた手数料は支払うべき?」
カードに慣れていない人だと手数料の上乗せは、正しいのか・・・間違っているのか・・・わからないですよね。
結論を言うと「上乗せされた手数料は拒否してもOK」です。
本記事では、手数料を求められても支払わなくていい理由や対処法などを解説していきたいと思います。
目次
上乗せされた手数料は支払わなくてもいい
店側に「カードなら〇%の手数料がかかりますよ」と手数料を上乗せされても、手数料分は支払わなくてOKです。
Twitterでは以下のような投稿があったので参考になるかと。
クレカで払おうとしたら「手数料で5%上乗せした金額を頂きます」と言われる事案に初めて遭遇した。「それって規約違反ですよね?」と言って事無きを得た。本当にあるんだこれ。
— ハチ (@na_mroon5) April 27, 2021
内容からすると店側も「正しいことをしていない」と認識があるようです。
では、なぜ支払わなくてもいいのか?どんな対処をすればいいのか?を解説していきます。
店側は手数料の上乗せをすると規約違反になる
店側は手数料を上乗せした金額を利用者に請求してはいけないルールになっています。もし、そのルールを破って請求すると店側とカード会社との規約違反になります。
例えば、JCBの加盟店規約を見てみましょう。
第11条 (加盟店の義務、差別的取扱いの禁止等)
加盟店は、有効なカードを提示した会員または有効なギフトカードの使用者に対し、信用販売またはギフトカードの取扱いを拒絶したり、直接現金払いや他社の発行するクレジットカードまたはギフトカードの利用を要求したり、現金客と異なる代金を請求したり、信用販売
またはギフトカードの取扱いの金額に本規約に定める以外の制限を設ける等、会員またはギフトカードの使用者に不利となる差別的取扱いを行わないものとします。
現金払いと違う金額を請求するのは禁止と記載されています。他にも、差別的なものも禁止。つまり「ランチタイムはカード払いできない」や「カードは〇円以上から」というのも禁止ということ。
他にも、三井住友VISAカード&三井住友マスターカード加盟店規約にも以下のような規約があります。
加盟店は、有効なカードで申込みを行った会員に対して、商品の販売代金ならびにサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること、およびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して直接現金支払いを要求する等、会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。
こちらにも手数料等の上乗せは禁止と記載されています。
ちなみに筆者が出来る限り調べた加盟店規約には、すべて「手数料上乗せは規約違反」ということが記載されていました。
手数料を請求された時の対処法
手数料を請求された時は、その支払いを拒否してもOKです。この時「規約違反では?」「カード会社へ確認してみます」と伝えるようにしましょう。
これだけで手数料分を払わなくてよくなる可能性は大です。
ただ「もめたくない・・・」「拒否できない・・・」という人は、領収書や明細書をもらってすぐにカード会社に通報してください。
通報すると、カード会社からお店に指導が入るか、言うこと聞かなかった場合は利用停止処分されます。
また、Twitterにて参考になるツイートがありましたので紹介します。
店「カード決済には手数料5%いただいてます」
私「え、クレカ決済で手数料請求って違法ですよね?」
店「お店のHPに手数料をいただくとの旨を記載しているので大丈夫です。」
私「その制度知らなかった!念の為カード会社に確認してみますね」
店「…こちらも忙しいので、今回はサービスしときます」— ワンちゃん🐕 (@inudayo___) December 21, 2019
厳密には違法ではなく、カード会社とお店との規約違反ということになりますが「カード会社に確認してみます」という一言に店側も「くっ…知ってやがったか…」というような態度をとっていることがわかります。
ただし注意点もある!
注意点として覚えておいてほしいのが、クレジットカード払いだと「店舗独自のポイント」は減額対象になることがあります。
店舗独自のポイントはカード会社とは関係なく、店側が決めているルールですから従うしかありません。例えば「現金払いなら10ポイント」「クレジットカード払いなら5ポイント」と設定されていても問題ないということ。
クレジットカードの手数料はお店が負担するもの
クレジットカードの手数料は店側が負担するもので、利用者は負担しないというのが基本的なルールになっています。
クレジットカード手数料の仕組みは以下のとおり。
- 利用者がカードを使う
- お店は売り上げの一部を手数料としてカード会社に支払う
- カード会社はお店から受け取る手数料で利益を得る
このような流れになっているので、店側が利用者から手数料を請求するのはおかしな話になります。
ほとんどのお店はこのルールを守っていますが、一部のお店はルールを守っていません。そこには利用者から手数料を取ってカード会社への手数料を0にしようとする考えがあるのでしょう。
お店がクレジットカード決済を導入する理由
店側が手数料を払ってまでクレジットカード決済を導入する理由は集客効果があるからです。
例えば、現金の持ち合わせがない時や、お金に余裕がない時でもクレジットカードがあれば商品を購入できたり、サービスが利用できたりします。中にはカード払いできるかどうかで入店を判断する人も増えてきています。
他にも外国人観光客は、現金より両替不要のクレジットカードを優先して使うため、そういった層も取り込むこともできます。
多くのお客さんを取り込みたい店側としてはクレジットカード決済を導入するメリットがあるのです。
利用者が手数料を払うパターンは4つ
お店から手数料を上乗せされた支払いは拒否できますが、例外にクレジットカード手数料が発生する場合があるので注意してください。
手数料が発生するパターンは4つ。
- 分割払い・リボ払いした時
- 支払いを延滞した時
- キャッシング機能を利用した時
- 年会費有料のカードを作った時
簡単に解説しておきます。
分割払い・リボ払いした時
クレジットカードで分割払い・リボ払いを使うと手数料が発生します。ただし、分割払いは2回まで手数料無料。
- 分割払い3回以上→手数料が発生する
- リボ払い→手数料が発生する(長期化しやすく危険)
手数料を発生させたくない場合は「一括払い」か「分割払い(2回まで)」を選ぶようにしましょう。
支払いを延滞した時
クレジットカードの支払いが遅れてしまうと「遅延損害金」が発生します。
遅延損害金は1日単位で計算され、不要なお金を払うことになるので注意しましょう。
キャッシング機能を利用した時
キャッシング機能は、ATMなどで簡単に現金が借りられる機能ですが、以下3つの手数料が発生します。
- ATM手数料
- 返済時の振込手数料
- 借入額に対する金利手数料
いつでも現金が借りられる便利な機能ですが、手数料がかかるので注意しましょう。
年会費有料のカードを作った時
年会費有料のクレジットカードを作ると、毎年数千円~数万円の年会費が発生します。
年会費も手数料のようなものですから、有料カードを持っている方や、これから作ろうと思う方は注意しましょう。
また、当サイトでは年会費無料カードを専門に紹介しているので、クレジットカードに年会費をかけたくない人は以下の記事をご参考ください♪
まとめ
お店でクレジットカード払いした際に「カード払いなら〇%の手数料がかかりますよ」と言われても拒否してOKです。
その理由と対策法をまとめると
- カード払いの手数料の上瀬は規約違反
- 手数料がかかる場合は「規約違反では?」「カード会社に確認してみます」と伝える
- 伝えられない場合は領収書・明細書をもらってすぐにカード会社へ通報する
- ただし、カード払いだと店舗独自のポイントは減額対象になる場合がある
クレジットカードの手数料は、基本的に利用者は負担しないので安心して利用してください。
ただし「利用者が手数料を払うパターンは4つ」でも解説したように手数料を払わないといけない例外もあるので気をつけましょう。